このバージョンでは、BMスマートファームウェア Ver2.7.1ベータ版から以下の変更を行っています。
1.点字文書、点字図書の読み上げ方法に「学習読み」を追加しました。
学習読みでは、文書を連続読みする時、段落ごとに短いビープ音をはさみ、各段落を2度ずつ読み上げます。
一度目に段落の流れを聞き、二度目に細かなポイントやキーワードを確認しながら内容を聞いていくことができます。
メニュー内の次の項目をチェックすると、連続読みの読み方が学習読みに変ります。
〔A〕点字図書閲覧ウィンドウ
点字図書閲覧メニュー → 読み上げ → 学習読み
エンターキー、またはコマンドキー+1~6の点キーで学習読みが始まります。
〔B〕点字編集ウィンドウ
点字編集メニュー → 読み上げ → 学習読み
コマンドキー+1~6の点キーで学習読みが始まります。
2.バッテリー残量が少なくなっても本機を使い続けられるようにするための改良を行いました。
次のどちらかの方法で、バッテリー残量が少くなった時や、充電が完了した時のメッセージをビープ音に変更できます。
これにより、低バッテリー状態になっても、メッセージにより点字表示やスピーチが乱されなくなり、読書などに集中することができます。
(1)全般設定内の以下の項目で設定します。
バッテリー通知の方法 スポットメッセージで通知する,ビープ音で通知する
(2)電源ステータスのサイドアイテムを表示します。
メインメニュー → ツール → サイドアイテム → 電源ステータス – サイドアイテム
このサイドアイテムのショートカットは、親指キー3個+Iです。
このサイドアイテムが表示されている間、上記の設定に関わらず、バッテリー通知の方法がビープ音に変わります。
このサイドアイテムは3マスの表示で、1マス目にステータスを表す以下の点字、その後ろにバッテリー残量が下がり数字で表示されます。
(ステータス表示)
1,6の点:充電中(Charging)
1の点:ACアダプタ給電(AC Power)
1,2の点:バッテリー給電(BatteryPower)
1,2,3の点:低バッテリー(Low Battery)
*バッテリー残量が100%の時は、2,3マス目にバッテリーをイメージした四角形が表示されます。
*低バッテリー状態になると、サイドアイテムの点字がブリンクし始め、ビープ音の再生が始まります。
この場合、サイドアイテムのタッチカーソルキーを押すとブリンク表示とビープ音を止めることができます。
3.点字リストの編集機能に以下の改良を行いました。
(1)新しいツール「分類集計」を追加しました。
リストの編集メニュー → ツール → 分類集計
例えば次のように入力されている表を集計すると、D列に書かれた値がコマンド実行時の選択状態により以下のように集計されます。
A列 B列 C列 D列
7/01 交通費 私鉄線 1560
7/01 食費 ランチ 780
7/02 交通費 JR線 640
7/02 食費 弁当 480
(集計結果1)A列で実行した場合
7/01 2件 2340
7/02 2件 1120
合計 4件 3460
(集計結果2)B列で実行した場合
交通費 2件 2200
食費 2件 1260
合計 4件 3460
(集計結果3)A1~B4を選択して実行した場合
7/01 交通費 1件 1560
7/01 食費 1件 780
7/02 交通費 1件 640
7/02 食費 1件 480
合計 4件 3460
*集計結果は別ウィンドウで表示されますが、コピーしてテーブルや点字文書に貼り付けることもできます。
(2)テーブル内の複数の要素を続けて編集するためのキー操作を用意しました。
テーブルの編集ウィンドウおよび各要素の編集状態から以下の操作ができます。
これらの操作では、編集中の要素を保存した後、移動先の要素で編集状態に入ります。
・オルトキー+上矢印キー:上の要素
・オルトキー+下矢印キー:下の要素
・オルトキー+左矢印キー:左の要素
・オルトキー+右矢印キー:右の要素
・オルトキー+ページアップキー:テーブルの上端
・オルトキー+ページダウンキー:テーブルの下端
・オルトキー+ホームキー:テーブルの左端
・オルトキー+エンドキー:テーブルの右端
・オルトキー+コントロールキー+ホームキー:テーブルの左上隅
・オルトキー+コントロールキー+エンドキー:テーブルの右下隅
・オルトキー+コントロールキー+上矢印キー:上方向の空でない要素
・オルトキー+コントロールキー+下矢印キー:下方向の空でない要素
4.サイドアイテム機能の修正
(1)全般設定内のサイドアイテムの設定項目を以下のように修正しました。
サイドアイテム 選択肢:オフ(ショートカット起動不可),左側に表示,右側に表示,使用しない
初期値の「オフ(ショートカット起動不可)」を選択している場合、メインメニューからはサイドアイテムを起動できるようにしました。
また、一度メインメニューからサイドアイテムを開いた後は、サイドアイテムのショートカットも利用可能になります。
(2)サイドアイテムが表示されている時、親指キー3個+Rの操作でサイドアイテムの左側表示、右側表示を変更できるようにしました。
5.その他の修正点
日本点字図書館様のダウンロードサービスで提供される点字データを本機に取り込み、点字図書データとしてアプリフォルダ間でコピーした時、点字ファイルを含むフォルダ全体がコピーされていなかった問題を修正しました。
なお、このようなデータには、点字データを含むフォルダ内にDown.infoという名前のファイルがあります。
以上