点字ディスプレイ ブレイルテンダー(BT46)ユーザーズ・マニュアル                     2006年8月1日                     ケージーエス株式会社                     Ver.1.0.0     目次 初めに  1.ブレイルテンダー(BT46)の特長  2.ご使用上の注意事項  3.各部の名称と操作キーの役割 第1章 接続  1−1 電源  1−2 通信ポート 第2章 ディスプレイの設定と操作  2−1 ディスプレイ・モード  2−2 初期化の方法  2−3 ブレイルファミリー・モードでのキー操作  2−4 ブレイルノートBN46D互換モードでのキー操作  2−5 パワーブレイルPB40互換モードでのキー操作 第3章 詳細設定  3−1 ディスプレイの詳細設定  3−2 キー割り当ての詳細設定  3−3 キー感度の設定 第4章 動作テスト  4−1 セル表示テスト  4−2 キースキャンテスト  4−3 通信テスト 仕様 初めに 1.ブレイルテンダー(BT46)の特長  ブレイルテンダー(BT46)は、卓上でのパソコンの操作性を追求した点字ディスプレイ専用機です。  スクリーンリーダー(パソコンの画面情報を点字/音声に変換して表示するソフトウェア)など、点字表示に対応したソフトウェアと組み合わせてご使用ください。  当社の点字ディスプレイ(ブレイルメモシリーズおよびブレイルノート46C/46D)、またはパワーブレイル PB40(米国製)に対応したソフトウェアをそのままご使用頂けます。  本体は薄型の設計になっていますので、一般のキーボードや、ノートパソコンの手前に置いて、ご使用頂けます。  点字表示部が、本体の一番奥にありますので、パソコンのキーボードのすぐ手前で点字を読むことができます。  本体手前側には、方向ボタンや点字入力キーなど計20個の操作キーがあります。  本機付属のソフトウェア(BMFEP)を使用すれば、ここからも文字の点字入力を含め、Windowsパソコンのほとんどの操作をすることができます。  パソコンとの接続用に、USBポートおよびシリアルポート(RS−232Cポート)を用意しています。USB接続時は、パソコンからの電力供給で動作します。 2.ご使用上の注意事項  本機を末永くご使用いただくために、以下のことに注意してください。  (1)直射日光のあたる場所、湿気の多い場所、極端な気温差のある場所や、ほこりの多い場所でのご使用は避けてください。  使用温度範囲は、5℃〜35℃です。  (2)コーヒー、ジュースなどの飲み物や、花瓶の水などをこぼさないでください。  (3)分解しないでください。分解されますと、性能を保証することができなくなります。  (4)落としたりたたくなど、強い衝撃を与えないでください。  (5)ACアダプタは、必ず本機付属のものをご使用ください。他のACアダプタは、接続できても絶対に使用しないでください。  他のACアダプタを使用すると、故障する危険性があります。その場合、保証はできません。  (6)本機が汚れたときは、乾いた布で拭くか、中性洗剤の溶液に浸して硬く絞った布で拭いてください。シンナーやベンジン等は、使わないでください。  (7)ラジオや、テレビのすぐそばでは、使用しないでください。受信障害の原因になることがあります。  (8)もしも故障した場合は、お買い上げ店か、当社営業部までご連絡ください。   TEL: 0493-72-7311 3.各部の名称と操作キーの役割  本体上面の奥に、46マスの点字表示部があります。  その向こう側には、各マスに対応して、46個の「タッチカーソルキー」が並んでいます。  本体左側面には、ACアダプタの差し込み口があります。  本体右側面には、手前から順に、USBポートおよびシリアルポート(RS−232Cポート)があります。  本体手前側には、一段下がって、操作キーが並んでいます。  左右両側に、4個ずつ並んでいるのが、「方向ボタン」です。それぞれのまとまりを、「左側方向ボタン」、「右側方向ボタン」のように呼びます。  方向ボタンの並び順は、左側から、左向きボタン、上向きボタン、下向きボタン、右向きボタンの順です。上向きと下向きのボタンには、印のくぼみが付いています。  左側と右側の方向ボタンの間に、「点字入力キー」があります。  点字入力キーは、点字の各点に対応した「6点キー」、「親指ボタン」、「小指ボタン」に分かれます。  まず、中央奥に左右3個ずつ横に並んでいるのが「6点キー」です。  その手前にあるやや横長の2個のボタンが、左右の「親指ボタン」です。  6点キーの外側に前後2個ずつ並んでいるのが、「小指ボタン」です。  左側の奥のボタンを「左小指ボタン1」、その手前のボタンを「左小指ボタン2」と呼びます。  右側も同様に、奥のボタンを「右ボタン1」、その手前のボタンを「右ボタン2」と呼びます。 第1章 接続 1−1 電源  本機は、ACアダプタ、またはUSBポートを介したパソコンからの電力供給で動作します。  これらが両方接続されている場合は、ACアダプタからの電力を使用します。  ACアダプタは、必ず本機付属のものをご使用ください。他のACアダプタは、接続できても絶対に使用しないでください。  本機には、電源スイッチがありません。ACアダプタかUSBポートが接続されると、点字表示部に、次のような初期メッセージが表示されます。   「ブレイルテンダー(BN 9600bps 左手読み)   *ここでの(括弧)内の表示内容は、その時の設定により異なります。表示の意味については、以下の章をご参照ください。  本機をオン/オフするには、小指ボタン4個を同時に押してください。 1−2 通信ポート  本機には、USBとRS−232Cの2種類の通信ポートがあります。  これらのどちらかで、パソコンと接続してください。  両方接続されている場合は、USBポートの接続が優先されます。  それぞれのポートで接続する場合の手順は、以下の通りです。 (ア)USBポートで接続する場合  本機をUSBでパソコンと接続する場合は、初めにドライバのインストールを行なって頂く必要があります。添付CD内の文書「KGS機器用USBドライバのインストールについて」をご参照の上、インストールを行なってください。  インストールが完了したら、次の手順で接続してください。  (1)パソコンを起動します。  (2)本機とパソコンをUSBケーブルで接続します。  (3)パソコン上で、本機対応のソフトウェアを起動します。  この時、ソフトウェア側では、通信ポートとして、USBドライバに割り当てられたポート(仮想シリアルポートComN(N=1,2,3,...))を選択します。  また、通信速度等のシリアル接続のための設定は、USB接続では使用されません。 (ご注意)  本機と接続しているソフトウェアが動いている時には、絶対にUSBコネクタを外さないでください。パソコンがハングアップし、編集中の情報などが失われる場合があります。  作業が終了したら、必ずソフトウェアを先に終了させてください。 (イ)シリアルポート(RS−232Cポート)で接続する場合  (1)本機とパソコンをRS−232Cケーブルで接続します。  (2)パソコンを起動します。  (3)パソコン上で、本機対応のソフトウェアを起動します。  この時、ソフトウェア側で、本機を接続しているポートを正しく選択してください。  また、通信速度は、本機の初期メッセージ(括弧)内に表示されている値(初期値は9600bps)に設定してください。 第2章 ディスプレイの設定と操作 2−1 ディスプレイ・モード  本機のディスプレイ・モード(通信プロトコル)には、以下の3種類があります。   (ア)ブレイルファミリー・モード……ブレイルメモ・シリーズ、およびブレイルノート46X対応のソフトウェアを使用するためのモードです。   (イ)BN46D互換モード……ブレイルノート46C/46D対応のソフトウェアを使用するためのモードです。   (ウ)PB40互換モード……パワーブレイル40(米国製)対応のソフトウェアを使用するためのモードです。  出荷時の状態では、(イ)のBN46D互換モードになっています。  初期メッセージ(括弧)内の表示でも、以下のように現在の設定を確認することができます。   (ア)ブレイルファミリー・モード = 「bm」と表示されます。   (イ)BN46D互換モード  「bn」と表示されます。   (ウ)PB40互換モード = 「PB」と表示されます。  ブレイルメモ・シリーズまたは、ブレイルノート46C/46D対応のソフトウェアをご使用の場合、(ア)か(イ)の設定になっていれば、パソコンから最初の表示コマンドが送られてきた時、それに合わせて自動的に設定が変更されます。  しかし、(ウ)になっている場合は、自動判別されません。この場合は、手動で設定を合わせるか、次節で解説する初期化の操作を行なって頂く必要があります。  同様に、パワーブレイル40対応のソフトウェアをご使用の場合も、手動で設定を(ウ)に変更してください。  手動での設定方法については、「3−1 ディスプレイの詳細設定」の項を参照してください。 2−2 初期化の方法  次の初期化の操作をすると、本機の全ての設定を出荷時の状態に戻すことができます。  (1)右側方向ボタン4個を押し下げます。  (2)ACアダプタを接続します。するとブザー音が鳴ります。  (3)そのまま約5秒間待ちます。すると、もう1度ブザー音が鳴ります。  これで、初期化は完了です。  ブレイルファミリー・モードでは、点字を主にどちらの手で読むかによって、「左手読み」用と「右手読み」用の2種類のキー割り当てを用意しています。  この設定の初期値は、「左手読み」です。  そこで、点字を右手で読む方のために、もう一つ初期化の操作を用意しています。  (1)左側方向ボタン4個を押し下げます。  (2)ACアダプタを接続します。するとブザー音が鳴ります。  (3)そのまま約5秒間待ちます。すると、もう1度ブザー音が鳴ります。  これで、「右手読み」用の設定で初期化されました。 2−3 ブレイルファミリー・モードでのキー操作  ブレイルファミリー・モードでのキー操作は、以下の通りです。 (左手読み/右手読み共通の操作)  エスケープ……左側方向ボタンの左・上・下と、右側方向ボタンの上・下・右(外側の6個)  タブ……左側方向ボタンの上・下・右と、右側方向ボタンの左・上・下(内側の6個)  点字入力キー   左親指ボタン……エンターキー   右親指ボタン……スペースキー  6点キーの並び順は、パーキンス配列(左から、321−456の点)になります。  また、親指ボタンを6点キーと組み合わせて押した場合、左親指ボタン=7の点、右親指ボタン=8の点となります。 (左手読み用の操作)…両手で読まれる方も、こちらをご使用ください。  シフトキー類   次の4個のボタンは、他の操作と組み合わせて使用できます。   左小指ボタン1……Ctrlキー   左小指ボタン2……Altキー   右小指ボタン1……シフトキー   右小指ボタン2……Winキー  矢印キー……右側方向ボタン(組み合わせ押し可)   ただし、左向きボタン、右向きボタン、またはその組み合わせを押した場合は、それぞれ表示の左シフト(戻し)および表示の右シフト(送り)になります。   左矢印キー、右矢印キーとして使用したい場合は、右小指ボタン2(*)と組み合わせてください。  ディスプレイキー……左側方向ボタン(組み合わせ押し可)  編集キー(*)   インサートキー……右小指ボタン2 プラス 4の点キー   BS(バックスペース)キー……右小指ボタン2 プラス 5の点キー   Del(デリート)キー……右小指ボタン2 プラス 6の点キー   Tab(タブ)キー……右小指ボタン2 プラス 3の点キー   Esc(エスケープ)キー……右小指ボタン2 プラス 2の点キー  右小指ボタン2を、この他の点字と組み合わせた場合は、Winキーとして機能します。  Winキーを単独で押したい場合は、左右上矢印キー、またはW(2・4・5・6)プラス8の点をご使用ください。 (右手読み用の操作)  シフトキー類   次の4個のボタンは、他の操作と組み合わせて使用できます。   右小指ボタン1……Ctrlキー   右小指ボタン2……Altキー   左小指ボタン1……シフトキー   左小指ボタン2……Winキー  矢印キー……左側方向ボタン(組み合わせ押し可)   ただし、左向きボタンのみ、および右向きボタンのみを押した場合は、それぞれ表示の左シフト(戻し)および表示の右シフト(送り)になります。   左矢印キー、右矢印キーとして使用したい場合は、左小指ボタン2(*)と組み合わせてください。  ディスプレイキー……右側方向ボタン(組み合わせ押し可)  編集キー(*)   インサートキー……左小指ボタン2 プラス 4の点キー   BS(バックスペース)キー……左小指ボタン2 プラス 3の点キー   Del(デリート)キー……左小指ボタン2 プラス 2の点キー   Tab(タブ)キー……左小指ボタン2 プラス 5の点キー   Esc(エスケープ)キー……左小指ボタン2 プラス 6の点キー  左小指ボタン2を、この他の点字と組み合わせた場合は、Winキーとして機能します。  Winキーを単独で押したい場合は、左右上矢印キー、またはW(2・4・5・6)プラス8の点をご使用ください。  *これらの操作で使用する小指ボタンを「拡張キー」と呼びます。   拡張キーを含む操作は、「点字キー・矢印キーの拡張機能」の設定が「あり」の時使用できます。 (添付ソフト「BMFEP」での主なキー操作) 矢印キーの組み合わせ:  左上矢印キー……PageUp(ページアップ)キー  右下矢印キー……PageDown(ページダウン)キー  左下矢印キー……Home(ホーム)キー  右上矢印キー……End(エンド)キー  左右上矢印キー……Winキー  左右下矢印キー……Appl(アプリケーション)キー 点字キーの組み合わせ:  W(2・4・5・6)プラス8の点……Winキー  M(1・3・4)プラス8の点……Altキー  ヘ(1・2・3・4・6)プラス8の点……変換キー  *詳細は、BMFEPの説明文書をご参照ください。 2−4 ブレイルノートBN46D互換モードでのキー操作  ブレイルノート46D互換モードでは、方向ボタン(左右共通)と小指ボタンを使用します。  各キーの対応は、以下の通りです。   本機   BN46C/46D   −−−− −−−−−−−−−   左小指1 F1(左端)   左小指2 F2   左向き  SL   上向き  BK   下向き  LF   右向き  SR   右小指1 F3   右小指2 F4(右端) 2−5 パワーブレイルPB40互換モードでのキー操作  本機をパワーブレイル40互換モードでご使用頂くには、ディスプレイモードの設定を手動で変更して頂く必要があります。  この方法については、「3−1 ディスプレイの詳細設定」の項を参照してください。  パワーブレイル(PB40)互換モードでは、方向ボタン(左右共通)と小指ボタンを使用します。  各キーの対応は、以下の通りです。   本機   パワーブレイル40   −−−− −−−−−−−−−   左小指1 Left_rocker up   左小指2 Left_rocker down   右小指1 Concave   右小指2 Convex   左向き  Arrow_left   上向き  Arrow_up   下向き  Arrow_down   右向き  Arrow_right 第3章 詳細設定 3−1 ディスプレイの詳細設定  ディスプレイの詳細設定を確認/変更するには、以下のように操作します。  (1)左右の方向ボタン計8個を押します。   すると、「メニュー:BT46メニュー」と表示されます。  (2)方向ボタンの下向きを3回押します。   すると、「3 設定−」と表示されます。  (3)方向ボタンの右向きを押します。   すると、「サブメニュー:設定」と表示されます。  (4)方向ボタンの下向きを2回押します。   すると、「2 ディスプレイの設定」と表示されます。  (5)タッチカーソルキーを押します。場所は、どこでもかまいません。   すると、「設定:ディスプレイ」と表示されます。  これで、ディスプレイに関する設定シートが開きました。今の表示は設定シートのタイトル行です。  その下には、1行に1件ずつ設定項目と、現在の設定値が表示されます。  各行で、左向き、右向きの方向ボタンを押すと、その項目に対する設定を順次変更することができます。  設定が終了したら、以下のいずれかの操作で、設定シートを閉じます。  (1)変更を保存して、通常のディスプレイ状態に戻る……左右方向ボタン8個  (2)変更を保存して、メニューに戻る……左親指ボタン  (3)変更を保存しないで、メニューに戻る……左右方向ボタンの外側の6個  ディスプレイに関する設定内容は、以下の通りです。  (タイトル)設定:ディスプレイ  (1行目)プロトコル  (選択肢)   ブレイルファミリー・モード   BN46D互換モード(初期値)   PB40互換モード  (説明)ご使用のソフトウェアに合わせて、適節なプロトコル(通信の方法)を選択してください。  (2行目)速度  (選択肢)   1200bps,2400bps,4800bps,   9600bps(初期値),19200bps,38400bps  (説明)RS−232Cポートで接続している時に使用される通信速度です。ソフトウェア側との設定が一致していないと、正しく通信できませんので、充分ご注意ください。  (3行目)ハンドシェイク  (選択肢)   なし(初期値),RTS/CTS,DTR/DSR,   RTS/DSR,DTR/CTS,XOn/XOff  (説明)「なし」を選択してください。  (4行目)BN46Dカーソルの形  (選択肢)   7・8の点(初期値),7の点,8の点,1〜8の点  (説明)ソフトウェアが、BN46Dプロトコルのカーソル表示機能を使用している場合に使われる設定です。  (5行目)BN46Dキーブザー  (選択肢)   オフ(初期値),オン  (説明)BN46Dプロトコルの時、キー信号を送信するのと同時にブザー音を鳴らすか否かの設定です。  (6行目)カーソル表示  (選択肢)   静止,遅い点滅(初期値),速い点滅  (説明)ソフトウェアが、ブレイルファミリープロトコルのブリンク表示機能を使用している場合に使われる設定です。  (7行目)セルセーブ  (選択肢)   なし(初期値),1分,3分,5分,10分,30分,1時間  (説明)一定時間キー操作を行なわなかった時、点字表示を自動的にオフする機能の設定です。  (8行目)キーリピート  (選択肢)   なし(初期値),0.5秒,1秒,1.5秒,2秒  (説明)キーを押し続けた時、キー信号を連続して送信する機能の設定です。選択された時間より長くキーを押し続けると、キーリピートが始まります。  それ以降の項目は、次節で説明します。 3−2 キー割り当ての詳細設定  ブレイルファミリー・モードでご使用の場合、以下のようにキー割り当てをお好みに合わせて変更することができます。  この設定は、前節で説明したディスプレイに関する設定シートの9行目以降にあります。  前節と同じ手順で設定シートを開き、「ブレイルファミリー・モードのキー割り当て」という見出しが表示されるまで下に移動してください。  設定内容は、以下の通りです。  (10〜13行目)小指ボタンの割り当て  (選択肢)   Ctrl,Alt,Sel(シフトキー),Read(Winキー),Lシフト(表示の戻し),Rシフト(表示の送り)  (初期値)   左小指1……Ctrl   左小指2……Alt   右小指1……Sel(シフトキー)   右小指2……Read(Winキー)  (説明)各小指ボタンに割り当てるキーを選択します。  (14行目)キーレイアウト  (選択肢)   左手読み用,右手読み用  (説明)この設定により、矢印キー/ディスプレイキーの位置や、点字キーの拡張機能のレイアウトが変わります。   点字を主に右手で読む方は「右手読み用」を、それ以外の方は「左手読み用」を選択してください。  (15行目)6点キー  (選択肢)   321−456(パーキンス式)(初期値),456−321(カニタイプ式)  (説明)6点キーへの点の割り当て方を選択します。この設定により、7の点,8の点の位置も変更されます。   また、点字キーの拡張機能のレイアウトも「1の点」を避けるために次のように変更されます。  (左手読み用)拡張キー=右小指ボタン2との組み合わせ  パーキンス式 3   2   1   4   5   6         左矢印 右矢印 −−− Ins BS  Del  カニタイプ式 4   5   6   3   2   1         左矢印 右矢印 Ins Del BS  −−−  (右手読み用)拡張キー=左小指ボタン2との組み合わせ  パーキンス式 3   2   1   4   5   6         BS  Del −−− Ins 左矢印 右矢印  カニタイプ式 4   5   6   3   2   1         BS  Del Ins 左矢印 右矢印 −−−  (16行目)親指ボタン  (選択肢)   リターン・スペース,スペース・リターン  (説明)親指ボタンを単独で押した時の割り当てを選択します。  (17行目)点字キー・矢印キーの拡張  (選択肢)   あり(初期値),なし  (説明)点字キー・矢印キーの拡張期能を使用するか否かの設定です。   「あり」になっていると、拡張キーと6点キーの組み合わせに、Del,BS,Ins,左矢印,右矢印の5種類の編集キーが割り当てられます。   また、拡張キーと、左向き/右向き方向ボタンの組み合わせに、左/右矢印キーが割り当てられます。  (18行目)矢印キーの組み合わせ押し  (選択肢)   可能(初期値),禁止  (説明)誤操作を防ぐために、矢印キーの組み合わせ押しを禁止するか否かの設定です。   「禁止」にした場合、矢印キーの組み合わせを入力するには、拡張キーを組み合わせます。 3−3 キー感度の設定  キー感度の設定は、本機の各キーが押された、または離されたと判断するタイミングを調節する機能です。  この設定では、小指ボタン,方向ボタン,点字入力キー,タッチカーソルキーの4つのグループごとに、キー感度を「高速」,「普通」,「確実」の3段階から選択することができます。  いずれのグループも、初期設定では「普通」になっています。  「1度のキー入力で2回入力されたように反応してしまう」といった現象がでる場合は、そのグループの設定を「確実」に変更してください。  また、「キーを2回押したのに1度しか反応しない」といった現象がでる場合は、「高速」を選択してください。  キー感度の設定を確認/変更するには、以下のように操作します。  (1)左右の方向ボタン計8個を押します。   すると、「メニュー:BT46メニュー」と表示されます。  (2)方向ボタンの下向きを3回押します。   すると、「3 設定−」と表示されます。  (3)方向ボタンの右向きを押します。   すると、「サブメニュー:設定」と表示されます。  (4)方向ボタンの下向きを1回押します。   すると、「1 キー感度の設定」と表示されます。  (5)タッチカーソルキーを押します。場所は、どこでもかまいません。   すると、「設定:キー感度」と表示されます。  これで、キー感度の設定シートが開きました。  設定シートの操作方法については、3−1節を参照してください。 第4章 動作テスト  本機には、次の3種類のテストモードがあります。  (1)セル表示テスト  (2)キースキャンテスト  (3)通信テスト 4−1 セル表示テスト  本機を使用していて、出方の弱い点字ピンや出ない点字ピンを見つけた時、以下の操作で各ピンの状態をチェックすることができます。  (1)左右の方向ボタン計8個を押します。   すると、「メニュー:BT46メニュー」と表示されます。  (2)方向ボタンの下向きを2回押します。   すると、「2 テスト−」と表示されます。  (3)方向ボタンの右向きを押します。   すると、「サブメニュー:テスト」と表示されます。  (4)方向ボタンの下向きを1回押します。   すると、「1 セル表示テスト」と表示されます。  (5)タッチカーソルキーを押します。場所は、どこでもかまいません。   すると、テストモードに入り、「セル表示テスト」という表題が表示されます。  セル表示テストでは、15種類のテストパターンを表示して、各ピンの動きを確認できます。  次のように操作してください。  (1)前後のパターンへ移動…上/下方向ボタン  (2)ブリンクのオン/オフ…左親指ボタン  (3)全ピン オフ…右親指ボタン  (4)セル表示テストの終了…左右方向ボタンの外側の6個   また、左右の方向キー8個を押すと、直接通常のディスプレイ状態に戻ります。 4−2 キースキャンテスト  本機を操作していて、押してもうまく働かないキーを見つけた時は、以下の操作で各入力キーの状態をチェックすることができます。  (1)左右の方向ボタン計8個を押します。   すると、「メニュー:BT46メニュー」と表示されます。  (2)方向ボタンの下向きを2回押します。   すると、「2 テスト−」と表示されます。  (3)方向ボタンの右向きを押します。   すると、「サブメニュー:テスト」と表示されます。  (4)方向ボタンの下向きを2回押します。   すると、「2 キースキャンテスト」と表示されます。  (5)タッチカーソルキーを押します。場所は、どこでもかまいません。   すると、テストモードに入り、「キースキャンテスト」という表題が表示されます。  ここでキーを押すと、押されたキーの組み合わせ情報が以下のような記号で表示されます。  左右方向キーの外側の6個を押すと、テストを終了してメニューに戻ります。  また、左右の方向キー8個を押すと、通常のディスプレイ状態に戻ります。  (キースキャンテスト・モードの表示内容)  ・2〜5マス目…小指ボタンの押下状態   下がり数字1 左小指ボタン1        2 左小指ボタン2        3 右小指ボタン1        4 右小指ボタン2  ・7〜8マス目…キーの種類   BR=点字キー AR=方向ボタン TC=タッチカーソルキー  ・11マス目以降…キーの組み合わせ情報   点字(点字入力キーの組み合わせ)    L=左親指ボタン  R=右親指ボタン   u=上方向ボタン  d=下方向ボタン  l=左方向ボタン  r=右方向ボタン   数字(タッチカーソルキーのマス位置) 4−3 通信テスト  通信テストを利用すると、RS−232C通信ポートからテストデータを送受信したり、ハンドシェイク・ラインの状態をチェックすることができます。  次のように操作してください。  (1)左右の方向ボタン計8個を押します。   すると、「メニュー:BT46メニュー」と表示されます。  (2)方向ボタンの下向きを2回押します。   すると、「2 テスト−」と表示されます。  (3)方向ボタンの右向きを押します。   すると、「サブメニュー:テスト」と表示されます。  (4)方向ボタンの下向きを3回押します。   すると、「3 通信テスト」と表示されます。  (5)タッチカーソルキーを押します。場所は、どこでもかまいません。   すると、テストモードに入り、「通信テスト」という表題が表示されます。  左右方向キーの外側の6個を押すと、テストを終了してメニューに戻ります。  また、左右の方向キー8個を押すと、直接通常のディスプレイ状態に戻ります。 (通信テストの表示内容)  (1)点字ディスプレイの設定で、「ハンドシェイク=XOn/XOff」に設定されている場合    「通信テスト〈通信速度〉」    「TR (XOn/XOff) 〈送信バイト数〉 〈実効送信速度〉」    「RC XOn Off 〈受信バイト数〉 〈実効受信速度〉」  (2)その他の場合    「通信テスト〈通信速度〉」    「TR CTS DSR 〈送信バイト数〉 〈実効送信速度〉」    「RC RTS DTR 〈受信バイト数〉 〈実効受信速度〉」  このモードでは、RS−232Cポートを介した送受信テストを行ないます。  2行目は送信に関する表示です。  一番左の「TR」と表示されている部分のタッチカーソルキーを押すと、テスト送信を開始したり、中止したりすることができます。送信状態では「TR」の表示がブリンクします。  その右には、送信を制御するハンドシェイクの情報が表示されます。  ソフトウェア・ハンドシェイクの時は、XOnまたはXOffで受信した制御キャラクタを表示します。  その他の場合は、CTSとDSRの信号線の状態を表示します。これらの文字がブリンクしている時はHIGH、固定表示されている時はLOWの状態であることを示します。  その右には、送信したバイト数の下4桁と実効送信速度(1秒当たりの送信バイト数)を表示します。  3行目は受信に関する表示です。  一番左の「RC」と表示されている部分のタッチカーソルキーを押すと、テスト受信を開始したり、中止したりすることができます。受信状態では「RC」の表示がブリンクします。  その右には、相手側の送信を制御するハンドシェイクの操作ボタンが表示されます。  ソフトウェア・ハンドシェイクの時は、XOnまたはOff(XOff)と表示されている部分のタッチカーソルキーを押すことで、これらの信号を送信することができます。  その他の場合は、RTSとDTRの信号線の状態を表示します。これらの文字がブリンクしている時はHIGH、固定表示されている時はLOWの状態であることを示します。  これらの文字の上のタッチカーソルキーを押すと、信号線の状態を反転させることができます。  その右には、受信したバイト数の下4桁と実効受信速度(1秒当たりの受信バイト数)を表示します。 仕様  1.名称: ブレイルテンダー BT46  2.型式: BT46  3.点字表示マス数: 46マス  4.操作キー:シフトキー,点字入力キー,矢印キーなど20個 プラス タッチカーソルキー46個。  5.通信ポート:   RS−232C・9ピン(DTE)   USBコネクタ(Bタイプ)Ver1.1準拠  6.電源: 専用ACアダプタ(入力AC100V〜240V 50/60Hz、出力DC5V)        USB接続時は、PCから供給可能。  7.消費電力:使用時 約1.5W  8.使用温度範囲: 5℃〜35℃  9.使用湿度範囲: 20%〜80%RH(ただし、結露しないこと。)  10.大きさ:   幅400mm × 奥行き140mm × 高さ24mm。  11.重さ: 約1.1kg