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TalkBack(トークバック)を使ったタッチ操作で、Androidスマートフォンを利用する

2022.02.01

はじめに

このページでは、TalkBack(トークバック)を使用した、Androidスマートフォンの基本的なタッチ操作をご紹介します。

TalkBackなどのスクリーンリーダーをオンにすると、スマートフォンのタッチ操作も、一般的な操作から変更されます。
また、スクリーンリーダーの種類によっても、タッチ操作の利用方法が異なる場合があります。

※このページでは、 Android 9 搭載のGoogle社製スマートフォン、 GooglePixel3 を用いて、動作確認を行っています。

下記にて、TalkBackがオンの時の操作をアクセシビリティ操作、TalkBackがオフの時の操作を一般操作と呼んで、区別しています。

〔タッチ操作の用語〕

  • タップ
    画面を指先で軽くたたく操作。
  • スワイプ
    指先を画面に触れたまま、左右上下に滑らせる操作。
    スワイプ2本指のスワイプは、その向きに平行線を書くイメージです。
  • フリップ
    指先で画面を押した後、上下左右に弾くような操作。
    文字の入力などで使用します。
    スワイプより、指の移動距離が短いです。

1.始めに覚えること

※機種により、操作が違う可能性があります。

ご使用のスマホで、操作を確認してください。

着信時には、

  • 電話に出る → 2本指で上にスワイプ
  • 着信拒否 → 2本指で下にスワイプ
  • 通話を終了する → 電源ボタンを短押し

スマホの電源をオフするには、

  1. 電源ボタンを長押し → 「携帯電話オプション」が開く
  2. [電源オフ]を選択して、ダブルタップ → 確認のメッセージが表示される
  3. [OK]ボタンを選択して、ダブルタップ → Androidが終了する

マナーモード(サイレントモード)をオン/オフするには、

  1. 画面上部から、2本指で下にスワイプ → 通知シェードが開く
  2. 「サイレントモード」の項目を選択し、オン/オフの状態を確認する。
  3. ダブルタップして、スイッチの状態を変更する。
  4. 2本指で上にスワイプし、通知シェードを閉じる。

※ボリュームボタンを使用する方法もありますが、環境により、音量が変更されてしまうこともあるため、上記の方法をご紹介しています。

2.スマートフォン画面の構成

〔用語〕

1枚の画面には、複数のボタンや入力欄などの要素が表示されます。
その画面の中で、今操作対象として選択されている要素をフォーカスと呼びます。

スマホのフォーカスには、キーボードフォーカスと、アクセシビリティフォーカスがあります。

  • キーボードフォーカス
    編集操作の対象として選ばれている要素(入力欄)のこと。
    一般向けの操作説明で、「フォーカス」とは、こちらのことを指します。
    入力欄にキーボードフォーカスが当たると、その要素の編集のためのソフトキーボードが画面下部に表示されます。
  • アクセシビリティフォーカス
    スクリーンリーダーの操作で、操作対象として選ばれている要素のこと。
  • クリック
    要素を実行すること(ボタンを押す、編集欄にキーボードフォーカスを移動する、リンク先にジャンプするなど)。
    一般操作では、画面上の要素をタップすればクリックできますが、アクセシビリティ操作では、アクセシビリティフォーカスを当ててからダブルタップします。

画面上に表示されている内容を確認する

1本指で画面上をなぞります。
指が移動した先にある要素の内容が読み上げられます。
指を離した所の要素に、アクセシビリティフォーカスが移動します。

アクセシビリティフォーカスを、前の要素、または次の要素に移動する

1本指で左スワイプ、または右スワイプします。画面のどこでスワイプするかは問いません。
ステータスバーやナビゲーションバーを選択している時は、その中でフォーカスが移動します。

アクセシビリティフォーカスを、表示中の先頭要素に移動する

1本指で上にスワイプした後、続けて下にスワイプ

アクセシビリティフォーカスを、表示中の最終要素に移動する

1本指で下にスワイプした後、続けて上にスワイプ

リストなどをスクロールして、今の表示範囲より前の内容を表示する

1本指で左にスワイプした後、続けて右にスワイプ

リストなどをスクロールして、今の表示範囲より後ろの内容を表示する

1本指で右にスワイプした後、続けて左にスワイプ

アクセシビリティフォーカス要素をクリックする

1本指でダブルタップ
画面のどこでダブルタップするかは問いません。

左スワイプ、右スワイプの操作での移動単位の選択

1本指で上スワイプ、または下スワイプ
画面のどこでスワイプするかは問いません。
選択肢は、デフォルト、コントロール、リンク、見出し、段落、単語、文字
画面の内容を順に確認したい時は、デフォルトを選択します。

4.アプリの操作

〔用語〕

アプリは、通常、複数の画面で構成されます。
アプリが実行されると、まず、そのアプリのメイン画面が表示されます。

メイン画面内のボタンをクリックすると、選択した処理用の次の画面が表示されます。
(メイン画面の上に、新しい画面が重ねられるイメージです)。

「戻る」操作をすると、今の画面が閉じて、前の画面に戻ります。
(上に乗っていた画面がなくなって、その下の画面が出てくるイメージです)。

メイン画面で「戻る」操作をすると、アプリが閉じます。

戻る操作: 下にスワイプしてから、続けて左にスワイプ
     または、ナビゲーションバーの[戻る]ボタンを選択して、ダブルタップ。

5.ホームと履歴

  • ホーム
    目的のアプリを選択して、作業を始めるための画面。
    ホームに移動 上にスワイプしてから、続けて左にスワイプ
    または、ナビゲーションバーの[ホーム]ボタンを選択して、ダブルタップ。

※ホームに表示されているアプリを選ぶか、「アプリのリスト」に入って目的のアプリを探します。

  • 履歴(最近使ったアプリ)
    実行中で後ろに隠れているアプリや、最近使ったアプリを選択して、呼び出す。
    履歴(最近使ったアプリ)を開く 左にスワイプしてから、続けて上にスワイプ
    ※この画面のリストから目的のアプリを選んで、ダブルタップします。
    スマホの動作が重くなって来たら、[全てクリア]ボタンで、後ろで動いているアプリを終了させることもできます。

6.ロック画面

画面ロックを設定していると、電源ボタンで画面をオンにした時にロック画面が表示されます。
設定している方法でロックを解除すると、操作可能な画面に移行します。
ロック解除の選択肢:なし、スワイプ、パターン、PIN、パスワードなど、
安全なロックを設定した上で、指紋認証も登録しておくと、簡単にロックを解除できます。
(ただし、システム更新、端末再起動の直後は、指紋認証ではロックを解除できません)。

7.通知シェードとクイック設定

これらは、画面上部から引き出すイメージ。

  • 通知シェード

Androidシステムや、各アプリからの通知が表示されます。

通知シェードを開く 画面上端から、2本指で下にスワイプする
トークバックには、右にスワイプしてから、下にスワイプのショートカットもあります。
通知シェードを閉じる 2本指で、上にスワイプする、または「戻る」の操作

  • クイック設定

各種設定の状態確認と変更を行います。

また、端末の「設定」画面を開くボタンがあります。

※「設定」には、ホームのアプリのリストからも入れます。

クイック設定を開く 通知シェードが開いている状態で、更に、画面上部から、2本指で 下にスワイプする
クイック設定を閉じる 2本指で、上にスワイプする、または「戻る」の操作

8.トークバックのメニュー

トークバックには、いつでも、どこからでもすぐに開ける、2種類のメニューがあります。

  • グローバルコンテキストメニュー

スピーチや設定に関する動作を選択します。

グローバルコンテキストメニューを開く 下にスワイプしてから、右にスワイプ

手元の環境(Android9 + トークバック Ver7.3.0)では、以下の項目があります。

  • 最上部から読み上げる
  • 次のアイテム以降を読み上げる
  • 最後の音声を、再度読み上げる
  • 最後の音声のスペルを読み上げる
  • 最後の音声を、クリップボードにコピー
  • 画面検索
  • トークバックの設定
  • テキスト読み上げの設定
  • 言語
  • 画面を暗くする
  • ローカルコンテキストメニュー

左右スワイプの操作での移動単位を選択するメニューです。

ローカルコンテキストメニューを開く 上にスワイプしてから、右にスワイプ

9.トークバックのショートカット

これまでご紹介して来た、2方向のスワイプを連続して行う操作(全部で12通りあります)は、実は、トークバックのショートカットです。

アクセシビリティフォーカスを、表示中の先頭要素に移動する 1本指で上にスワイプした後、下にスワイプ
アクセシビリティフォーカスを、表示中の最終要素に移動する 1本指で下にスワイプした後、上にスワイプ
リストなどをスクロールして、今の表示範囲より前の内容を表示する 1本指で左にスワイプした後、右にスワイプ
リストなどをスクロールして、今の表示範囲より後ろの内容を表示する 1本指で右にスワイプした後、左にスワイプ
ホームに移動 上にスワイプしてから、左にスワイプ
履歴(最近使ったアプリ)を開く 左にスワイプしてから、上にスワイプ
戻る操作 下にスワイプしてから、左にスワイプ
グローバルコンテキストメニューを開く 下にスワイプしてから、右にスワイプ
ローカルコンテキストメニューを開く 上にスワイプしてから、右にスワイプ
通知シェードを開く 右にスワイプしてから、下にスワイプ

これらの操作とコマンドの対応は、トークバックの初期設定で割り当てられているもので、トークバックの設定から変更することができます。

また、「画面検索」のように、初期設定では割り当てられていないコマンドも、設定を変更することで、直接呼び出せるようになります。

以上

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