お知らせ

「ケージーエス製品 私はこう使う!」第17回

2017.07.10

県立盲学校 理療科教員 久富 雅之 様
使用機器:ブレイルメモスマート16
使用内容:盲学校での授業

久富 雅之 様 の写真
久富 雅之 様

ユーザーの方々にケージーエス製品の活用方法を語っていただく『コラム「ケージーエス製品 私はこう使う!」』

今回は、盲学校でどのようにブレイルメモスマートが活用されているのかを、県立盲学校の先生と生徒さんに聞いてまいりました。教員編、生徒編の2回に分けてお届けします。
まずは教員編(授業での活用)をご覧ください。

生徒から質問されたときなど、パッと調べたいときに対応しやすいです

理療科の教員として、あん摩・マッサージ・指圧師、はり師、きゅう師の国家資格取得を目指す方へ科目を教えたり、実技・臨床実習の指導にあたっています。

あらかじめ、自分のノートや教科書のデータをブレイルメモスマートに取り込み、授業を行う際に活用しています。
生徒にやってもらう問題を、自分でも点字で確認をするのですが、ブレイルメモスマートは音声読み上げができるので、問題の内容を音声で読ませて、それを生徒たちに聞かせて問題を解かせることもあります。

ブレイルメモスマートの場合、本体やSDカードにたくさんのデータを入れておくことができるので、生徒から質問されたときなど、パッと調べたいときに対応しやすいです。

昔、パソコンを教室に持ち込み、同じように授業に使用したことがありますが、パソコンを持ち込むと、生徒のほうも「なんだろう」って感じになってしまいますし、音声をイヤホンで聞きながらのパソコン操作になってしまうので、生徒の話しが、聞きづらくなってしまいダメですね。ブレイルメモスマートでは、生徒の話を聞きながら点字を触ることもできますし、状況に合わせて直ぐに音声のオン/オフを切り替えられてイイですね。人と話すときもそうですが、話をしながらパソコンに書くことは違和感がありますが、ブレイルメモスマートで点字を書くのは、メモ感覚で違和感なくおこなうことができます。

また、授業を行う際には決められた時間内に終わらせる必要があるため、時計機能も重宝しています。授業を行いながら「いま何分かな」と時計を確認しますが、あからさまに音声オンの状態で時計を確認すると、生徒に「先生、時間を気にしているな」と思われてしまうので、そのときはサッと音声をオフにしてから、時計機能で時間を確認しています。時間をさりげなく確認できるのはとってもイイですね。

授業中の写真
授業している様子

点字が苦手な人にもブレイルメモスマートを薦めたいです

最近では、中途で視覚障害者になったため、点字を利用することが難しいという方が、生徒の中にも増えてきています。ブレイルメモスマートは音声が出るので、音声機能をフルに使うことで、一文字ずつ確認しながらメモを取り、メモした内容を繰り返し自分のペースで、音声で確認することができるため、授業内容が定着しやすいのではないでしょうか。実際にブレイルメモスマートを使い始めたことで学習の効率が上がったなと感じるケースもありました。

これまで、授業を受けるときに『録音』しか授業内容を記録する選択肢がなく、録音したものを聞いて勉強していた人はたくさんいると思いますが、そんな人にもブレイルメモスマートを試してもらえたらと思います。
1行ずつ確認できるという点ではパソコンでも可能ですが、僕は音声に加えて手元の点字で確認できるブレイルメモスマートの方がイイなと感じます。

僕も昔は少し見えていたので、点字を使い始めたのは中途でした。そのため、点字を読むのがあまり早くないので、ブレイルメモスマートが音声で使えるのはとても便利だなと、つくづく最近感じています。ブレイルメモポケットも持っていて、それも便利でしたが、最近は音声の出るブレイルメモスマートにばかり頼ってしまいます。

BMS40を利用されている写真
利用風景