お知らせ

「ケージーエス製品 私はこう使う!」第8回

2016.10.11

パソコン教室スラッシュ 寺内 まさみ 様
使用機器:点字ディスプレイ ブレイルメモスマート40
使用内容:読書

ユーザーの方々にケージーエス製品の活用方法を語っていただく『コラム「ケージーエス製品 私はこう使う!」』

ブレイルメモでもお馴染みの「読書」についてのお話です。
展示会などでお客様とお話させていただくと、「読書に使用している」という声をよく聞きます。その反面、中途失明の方々からは「点字での読書のハードルが高いようなことをよく耳にします。

今回はそんな中途失明の方が、点字を覚え、ブレイルメモで読書をしているというお話です。
「中途失明者には点字は無理」という言葉をよく聞きますが、中途失明の方の中にも点字で読書を楽しんでいる方もいることを知っていただけたらと思います。

寺内 まさみ 様 の写真
寺内 まさみ 様

もともと読書が好きで

7月の早産で保育器に1年半以上入っていたために、3歳のときに未熟児網膜症と診断されましたが、34年間外資系企業に勤務しやがて網膜の疲弊に伴い、やむなく自分の判断で勤務を断念し、その後まもなく失明するに至りました。50歳を過ぎてからの中途失明者ですが、再就職を目指してパソコン教室スラッシュに通い、ワード・エクセルに挑戦しました。

ですが、コンピュータなどのハイテク機器がもともと苦手だった私は思いがけず、スラッシュで点字を覚えることになりました。

もともと読書が好きで定年退職後に読むのを楽しみに、沢山の本をストックしていたので、スラッシュで点字を覚え、再び自分の力で活字を追うことができるようになったことは、私の何よりの喜びのひとつです。点字は最初、五十音の単語の学習から始め、その後よく知っている馴染みの歌の歌詞などを読んだりしながら、よき指導もあり、割と早くに習得することができました。

「眼で読む」が「手で読む」日々にかわりました

現在、ブレイルメモスマート40はプレクストークと併用で、読書オンリーで使用しています。分厚い紙の点字シートと違って、とくに長編の本を読むとき、とても便利です。

ブレイルメモスマート40で読書しているご様子の写真
ブレイルメモスマート40で読書しているご様子

プレクストークのデイジー図書は音声のみのサービスなので、本格的に読書を楽しみたいときは、点字が順次表示されるブレイルメモスマート40を使用しています。音声のみの読書では、言葉の意味や情景イメージが次々と流れてしまうので、頭に残らないこともあります。なので、大好きな作家さんやお気に入りの作品を読むときには、ブレイルメモスマート40がオススメです。

ブレイルメモスマート40なら、難解な文章のときでも、ワンタッチで一つ前の行に戻って熟読することもできますし、自分のペースでゆっくりとページをめくって行く喜びを味わうことができます。失明する以前に眼で読んでいたときの感覚により近い読書をすることができます。
そういう意味では、「眼で読む」が「手で読む」日々にかわりましたが、大きな損失を感じなく過ごせています。