お知らせ

「ケージーエス製品 私はこう使う!」第55回

2022.01.14

渡井 秀匡 様
使用機器:ブレイルメモスマート Air16

渡井 秀匡 様 の写真
渡井 秀匡 様

ユーザーの方々にケージーエス製品の活用方法を語っていただく『コラム「ケージーエス製品 私はこう使う!」』

今回は、東京都盲ろう者支援センター職員 渡井秀匡さんにお伺いしました。

私は全盲で少し聴こえる盲難聴の盲ろう者です。
現在、主に盲ろう者にパソコンや点字ディスプレイの使い方を指導するインストラクターに従事しています。
私は少し聴こえますが、初めて聞く言葉、たとえば人の名前や商品の名前などを音声読み上げでは正確に聴き取れないことが多くあります。そんな時点字ディスプレイをパソコンに接続して画面情報を点字で確認ができれば聴き取れない言葉も正確に知ることができるので大変助かっています。また、全く見えない・全く聴こえない全盲ろうの盲ろう者は音声読み上げでパソコンの操作ができません。

しかし、全盲ろうの盲ろう者でも点字の読み書きができれば点字ディスプレイを利用することでメールやインターネットなどを独力で操作ができるようになります。そして、ブレイルメモシリーズの登場によりパソコンの周辺機器だけでなく、メモを取る手段や読書など日常生活の中で幅広く使えるツールになり、大変ありがたく思っています。
盲ろう者の中にはパソコンの文字入力を点字入力で行っている方も少なくありません。その場合、わざわざパソコンのキーボードを利用しなくてもブレイルメモの点字キーや矢印キー等を利用してパソコンの操作ができます。つまり、点字さえ知っていれば、パソコンとブレイルメモシリーズを接続してブレイルメモだけでパソコンの操作と画面情報の確認ができるようになります。

今回は私がブレイルメモスマートシリーズを実際に使ってみて便利に感じている機能をご紹介したいと思います。

資料の読み込みとメモの両立が便利

資料の点字データとメモを入力するための点字文書を同時に開くことができ、ウィンキーを押して二つのファイルを切り替えながら操作することができます。たとえば、マニュアルを読みながら、別ファイルを呼び出して指導で気づいたことを記録しています。
また、会議等に参加している時、会議資料の点字データを読みながらワンタッチで「一言メモ」を起動してメモが取れる機能がささっとメモを取りたい時に便利です。

家計簿などに計算機能が便利

家計簿を記録するための点字文書を開きながら計算ができる機能があります。
食事に関係するレシートや明細の合計を計算したい時、記録するための点字文書を開きながら、計算機能のショートカット[ウィンキー+ケ]を入力します。そこで各金額を入力して合計を出した後、ウィンキーを押して家計簿の点字文書に切り替えて合計の金額を記録します。
また、計算の履歴を確認することもできます。
計算機能を起動して上矢印キーを押していくと、いままでに計算した内容を確認できるので、計算中に間違えて入力した場合でも間違えた数字だけを修正して再集計をすることができます。

カレンダーの週の一覧表示が分かりやすい

スケジュール管理機能は仕事やイベントの参加などの日程を登録して確認することに利用していますが、カレンダー表示が分かりやすくなってきました。
カレンダーを起動すると1日ごとに表示されますが、週の一覧表示に変更すれば1行に日曜から土曜までの1週間分の日にちが表示されるようになりました。
1度に1週間分の日にちや曜日が確認できるため、上矢印キーや下矢印キーを押すことでカレンダーを上から下にあるいは下から上にスライドさせながら眺めているかのように確認ができ、より日程調整がしやすくなったと思います。

読書が便利

サピエ図書館等から点字図書データをダウンロードしてブレイルメモで本を読むことができますが、メインウインドー内にある「点字図書閲覧」という機能を利用すると便利です。
たとえば、ダウンロードした点字図書データが第1巻から第3巻まであった場合、第1巻を読み終えたら1度そのファイルを閉じて、第2巻の点字データを開いて読む必要があります。
「点字図書閲覧」機能を利用すると、第1巻から第3巻までを続けて読むことができるようになっています。
もちろん、しおり機能もあるので、途中で点字図書閲覧を終了して次回起動しても、前回読み終わった続きから表示してくれるため、どこまで読んだかを記憶する必要もありません。

検索機能が充実して便利

これまでにメモした内容を探すのにグローバル検索機能が便利です。何処に記録したのか忘れてしまってもグローバル検索を利用して探したいワードを入力すれば散らばってしまったメモを一覧表示して見つけてくれるのでメモの整理が下手な私でも容易に自分の知りたい情報を探し当てることができます。

スマートフォンと繋いでモバイルライフも期待

最近スマートフォン(スマホ)を利用する視覚障害者が増えてきましたが、ほとんどの方は音声ガイドを頼りにスマホの操作をしていると思います。
しかし、タッチパネルの操作が苦手な方や音声読み上げが聴き取りにくい、あるいは周りの人に聴こえてしまうのでスマホの利用を躊躇している方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方にAndroidのスマホに無料のアプリbmスマートターミナルをインストールしてブレイルメモスマートシリーズと一緒に使うと、ブレイルメモからスマホの操作ができるようになりました。特にLINEを点字で読み書きしながら操作したい方には、このシステムが非常に使いやすいと思います。
その他スマホの様々なアプリを音を出さずに点字で確認しながら操作ができるので、電車内や映画館など音が出せない環境でも便利にスマホが利用できるのではないでしょうか。

エア16やエア32になって点字キーが押しやすくなりました

私はブレイルメモ16からブレイルメモスマート40までほとんどのケージーエスの製品を使わせていただきましたが、ほとんどの機器は機能としては大変便利ではあったものの点字キーの入力がしにくいと感じていました。でも、エア16やエア32は点字キーの向上が図られて打ちやすくなり、エア16で日常的にメモを取る様になり愛用しています。その他にもいろいろ便利な機能がつまった点字情報機器ですので、これからも仕事や日常生活の中でどんどん活用していきたいと思っています。
今後追加していただきたい機能としては、クイックメモの点字文書を複数開いて編集ができる機能が加わると便利ではないかと思っています。また、ユーザーの使い方に合わせてバックスペースキーとデリートキーの入れ替えができるようになればありがたいです。
さらに今後、ブレイルメモポケットぐらいに軽量化して持ち運びのしやすいブレイルメモスマートシリーズを開発していただけることを期待しています。

ブレイルメモスマートAir16/32は、仕事に勉強にそして生活にと、いつでもどこでも点字と音声を利用した快適なモバイル環境を実現するコンパクトでクールな次世代型点字ディスプレイです。